8月に入って、当道の駅で最も売れる果物はイチジクです。例年ですと、お盆の頃から店頭に並びますが、今年は8月初旬と早く今が最盛期で10月末まで続きます。
 イチジクは古代エジプトの壁画にもブドウとともに描かれており、さらには旧約聖書にも登場する歴史ある果物です。あのアダムとイブが裸を隠すために使ったのもイチジクの葉です。はるか昔にアラビア半島で誕生したイチジクは、少なくとも6,000年前には栽培が始まったとされ、その後ヨーロッパからペルシャ、中国へと伝わり、日本へは江戸時代に中国から長崎に運ばれてきました。当初は、薬用として栽培されていましたが、生産量が増えるにつれ食用として親しまれるようになったといわれています。
 イチジクは不老長寿の果物と言われ、次のような栄養素を豊富に含んでいます。
 水溶性植物繊維のペクチン……腸の活動を活発にさせ、便秘に効果がある。
 豊富なミネラル……カルシウムや鉄分など血や骨の素となるミネラル分をバランスよく含んでいる。
 高血圧の予防にも……カリウムは身体からナトリウムを出す働きがあるため高血圧症の方に良いとされる。
 消化促進と二日酔いの予防にも……フィシンなどの酵素を含んでいて、食後に食べると消化を促進し、またお酒を飲んだ後に食べると二日酔いにもなりにくいといわれています。
 当地で生産されるおもな品種は、ドーフィン、蓬莱柿、とよみつひめですが、最近ではドーフィンが姿を消しつつあり、蓬莱柿ととよみつひめが競合しています。とよみつひめは、行橋市で生まれた新品種で糖度は16~17度と高く甘味が強い。赤外線と紫外線で処理すると雑菌の発生を防いで、日持ちもよく関東方面や海外にも出荷されているようです。唯、イチジク独特のツブツブ感が少ないのでお客様の中には蓬莱柿でないとだめという方もおられます。
 イチジクのさらなる普及のため、昨年地域農産物直売所協議会主催で、「豊前産イチジクを使った料理、デザートコンテスト」を行いました。和、洋、中華料理、デザートと25アイテムの応募がありました。上位入賞は、1位「ちょっとごちそうミートローフ」(合挽肉使用)、2位「イチジクでイタリアン」(秋野菜とハモを使用)、3位「イチジク大福」。
皆様も生食だけでなくいろいろなイチジク料理を楽しんで夏の疲れを癒されてはいかがでしょうか。